歯並び治療専門 朝井矯正歯科

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books / カフーを待ちわびて

7/4/2006

カフー帯つき.jpg

books / 「穴」、「顔をなくした少年」ルイス・サッカー著

7/2/2006

穴、顔をなくした.jpg主人公のスタンリーは不運にみまわれ、無実の罪で更生施設に入れられてしまいます。そこでの作業はひたすら干上がった湖を掘るというものです。表向きは人格形成のための穴掘りとされていますが施設の所長には何か企みがありそうで・・・。という内容です。————————————————
 著者のルイス・サッカーは米国では児童文学者として有名です。以前に「顔をなくした少年」という作品を読んでファンになりました。そのときに「穴」が全米で数多くの賞を受賞しているということを知りました。どちらの作品も児童小説なのですが私にとっては素晴らしい内容でした。

books / 「99%の誘拐」岡嶋二人

6/30/2006

99%の誘拐.jpg奇しくもテレビでは東京の某セレブの誘拐事件の解決が大きく報じられています。誘拐は卑劣な犯罪であることに疑いの余地はありません。ただし、この物語では事情が事情だけに複雑な気持ちで読み進めました。途中から親と子の固い絆の物語として捉えてしまい、読んでいるほうも熱くなってしまいました。読後感も良好なので読んで良かったなと思っています。さすが吉川英治文学新人賞受賞作!!————————————————————————————-
 「~賞受賞作品」という謳い文句に弱い私ですが、小説に関していえばこの本を含めあまりハズレは無いと思います。でも「~賞受賞後第一作」というので選ぶと多くの場合後悔します。

books / 食品添加物の本 , アメリカ大陸一人旅の本

6/20/2006

アメリカ一人旅、添加物.jpg
 先日のことです。帰宅すると愛犬が尻尾を振りながら必要以上にまとわり付いてきます。なんだろうと思いましたがバッグにあわせて鼻先が動き回るので「これかな?」と、食べかけのお菓子をひとかけら取り出しました。すると読みどおり犬は飛び上がって喜びをあらわにし発狂寸前です。犬は本当に素直な動物です。人間のように欲しいけど欲しくないフリをしたりしません。(まあそうではない人もいますが・・・。)あまりの興奮ぶりに少し厳しく「だめ」というとお座りをしてじっと私の目を見つめてきます。本当にお利口なのです。私はゆっくりした動作でお菓子をお皿に入れ「まて」と命令します。犬は皿の中心を目が飛び出さんばかりに凝視しています。深呼吸の後「よし!」というや否やお菓子は犬の口の中に入ってしまいました。なくなった後も皿の周囲を探し回り、お菓子が落ちていないか確認しています。それが終わると私のほうを見て尻尾を振ります。「もう一つくれ」との意思表示なのでしょうが残りは犬の目の前で私が食べてしまいます。犬は少し残念そうな表情をした後、まだあきらめきれないのか探し回っています。私はやれやれという気持ちになり家に入りかけた・・そのとき!愛犬が突然「おぉえぇーーっ!!」と泡を吹き始めたのです。一瞬の間のあと私が「おい、大丈夫か!」と叫ぶと、怒られるとでも勘違いしたのか向こうを向いてしまいます。その後も「おえーー!」っと20分くらい吐き続け、最後には吐瀉物の中に血液まで混じる始末。「水を飲め!」と言って水入れを持っていっても怖がって逃げるだけなので背中をさするくらいしかできません。このまま死んでしまうのではないかと心配し、先ほどのしょうもない意地悪についても心から後悔し反省していると気持ちが通じたのでしょうか、容態は安定し始めました。元気はないものの寝場所で丸くなり落ち着いた犬を見てホッとすると同時に、この惨状の原因はあのおいしいお菓子以外考えられないという事実に気づき愕然としました。お菓子の袋を犬の鼻先に近づけるとやはり迷惑そうに顔を背けます。間違いありません。原因は私が平素摂取しているこの食品なのです。馴染みの食品の包装袋を凝視ししばらく考え込んでしまいました。かわいい愛犬を半殺しの目に遭わせた食品に対する怒りと同時に恐れの気持ちが私の中で消化できないまましばらくの間残りました。
 以上、長くなりましたが食品添加物に興味を持った経緯を説明してみました。ベストセラーにもなったという本書を読んでみると、食品添加物は確かに恐ろしい闇の部分もありますが現代社会では便利さという決して無視できない光を提供している現実が理解できました。ただし、その光を吹き消すほどの恐ろしい闇の部分があり、その闇が消費者に分かりにくいという事実が大きな問題で不安感がかきたてられます。簡単な記述で分かりやすく説明してあり、重要な知識を得ることができました。————————————————————————————————————————————————————————
 さて、次の本はアメリカ大陸といってもアメリカ合衆国の話ではなくメキシコ中心の話です。自室には「いつか読もう」と長い間積ん読になっている本がたくさんありまして、これもその中の一冊でした。ふと目が留まり、ほかに読む予定の本もなかったので読み始めたのですが文章の上手さに加え、たくさんのイラストが楽しくて結局止まることなく読みきってしまいました。かつて、研修会のあと米国のサンディエゴからメキシコのティファナへは行ったことがあります。そのときはバスを使って国境を通過しましたがいかにもラテンで猥雑な雰囲気が大変気に入りました。歯科のクリニックも突然お邪魔しましたが日本とは大きく違いました。本を読んでいろんなことを思い出しました。あー。懐かしい。ティファナは「トラッフィック」という映画で麻薬と汚職にまみれた都市のように描かれていました。我々がバスで通過し、徒歩で戻ってきた国境のゲートを映画中キャサリンゼタジョーンズが車で何度も行き来していました。映画は重いテーマですが見ごたえのあるすばらしい内容でしたよ。

books / 東野圭吾氏について

6/11/2006

トリノ、陰日向.JPG 「陰日向に咲く(劇団一人著)」、「夢はトリノを駆けめぐる(東野圭吾著)」を読みました。2冊とも良くできた話で面白かったです。冬季スポーツが大好きな私としては直己賞作家、東野圭吾氏のほぼノンフィクション作品「夢はトリノを駆け巡る」が特に気に入りました。著者は以前にも「あの頃僕らはアホでした」「ちゃれんじ?」といったHNF(ほぼノンフィクション)作品を世に出しています。いずれも内容は他のフィクション作品以上に面白くて笑いを堪えきれません。電車の中では読まないほうが良いでしょうね。今作品もかなりの期待をこめて読みましたが期待通りでした。
 それにしても著者の冬季オリンピックに対する造詣の深さには感服してしまいます。読者である私達は面白い話を笑いながら楽しんでいるだけですが話の裏づけのための取材は相当シビアなのだろうなあと思いました。作家の取材って一度見てみたいです。勉強になりそう。
 今作にも出てきますが氏は大のスノーボード好きを公言しています。前HNF作品の「ちゃれんじ?」でその恐ろしいまでの情熱を披露されていますが、同じおっさんボーダーとして心から理解できます。大阪出身、趣味は同じ、そしてフットワークの軽さ・・・。非常に親近感を覚える作家のひとりです。

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